NSPiRE Mutualistic Symbiosis Fund 1投資事業有限責任組合（以下IMSF）は株式会社坂ノ途中（以下「坂ノ途中」）が第三者割当増資により発行する株式の引受を行いました。

坂ノ途中は、「100年先も続く、農業を。」をビジョンに掲げるスタートアップですが、その社会への貢献は多岐にわたります。現在坂ノ途中は、日本全国の400軒ほどの有機農家さんと取引を行い、その農家さんの8割ほどは新規就農者であります。既存のサプライチェーンで流通させることが難しい方々の価値を適切に市場へ伝えているという意味においては、バリューチェーンのイノベーションを主たる事業として手掛ける企業と言えます。

また、近年では海外においてもバリューチェーンとサプライチェーンのトランスフォームに着手しており、１つ目のクロスボーダーの事業として、環境及び文化的な持続可能性を追求する、「海ノ向こうコーヒー」事業が成長しています。この事業は、日本に限らず、経済合理性が過度に追求されてしまう生産地域において、伝統・文化・歴史・民族の結束など、定量化が難しい世界の魅力という側面においても一石を投じており、ミャンマーでは都市部に出稼ぎに行かなければならない方々に、新たな選択肢を示すことができています。

IMSFを運営管理しているインスパイア・グループは、食に関連する様々な企業への出資を通じて、食産業におけるサプライチェーンとバリューチェーン変革に高い事業可能性があることを認識しており、またその社会性の高さも理解しています。一方で、様々なステークホルダーが関わる産業であることから、その変革は極めて難しいという事も認識しています。

坂ノ途中は、創業以降着実に成長を続けており、今後は価値を提供する分野を拡大していくことを企図しています。「食産業におけるサプライチェーン及びバリューチェーンの変革」の一助を担う企業である坂ノ途中に、IMSFならびにインスパイア・グループはその事業開発に必要な要素を可能な限り提供し、伴走支援を行います。

「未来はどうなるのか」を考えるのは、一つの重要なアプローチでありますが、「どういう未来を作りたいのか」という意思こそが、この先の世界を創り出す全てのエネルギーの源泉になります。そして、坂ノ途中にはそのエネルギーが漲っていると確信しています。100年と言わず、500年先、そして1000年先も続く未来を、坂ノ途中と共に創っていきたいと考えています。

【会社概要】
会社名：株式会社坂ノ途中
本社 ：京都市南区上鳥羽高畠町56
代表者：小野　邦彦
設立 ：2009年7月
資本金：657百万円
URL：https://www.on-the-slope.com/company/
 
【本件問い合わせ先】
株式会社インスパイア・インベストメント
清水 俊樹
（TEL：03-6418-1091）