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2022.12.20お知らせ
Green Earth Institute、Jパワーと「タイ国におけるオイルパーム廃木を活用した化学品
及びペレット生産を行う複合事業に関する調査」を開始

PIEF出資先のGreen Earth Institute 株式会社(以下「GEI」)と電源開発株式会社(以下「J パワー」)は、2022年12月12日、タイ国のオイルパームプランテーションで発生する非可食バイオマスを原料とした、グリーン化学品及びバイオ燃料生産を統合した複合事業の実現に向け、オイルパーム廃木を活用した燃料用ペレット生産に関する調査契約を締結し、本調査を開始致しました。

パーム油は、食品や洗剤、化粧品等など様々な用途に使用されている、世界で最も需要のある植物油であり、2022 年の世界生産量は 7900 万トン以上と予想されています。(※1)この莫大な生産を担うオイルパームプランテーションでは、パーム果実の収穫量を維持するために20−25年で定期的な植え替えが行われており、毎年大量のオイルパーム廃木(OPT(※2) )が排出されています。

このOPTは通常、チップ化されたうえでプランテーション内に埋め立てられていますが、不適切な処理を行うとメタン等の温室効果ガスや病害虫等の発生を誘発するため、環境問題の原因となりうると指摘されており、適切な利活用が求められています。

このOPTには大量の樹液が含まれており、GEIの発酵技術による化学品生産の原料となり、またOPTの繊維質部分は燃料用ペレットの原料にもなります。この両方を複合的に生産することにより、これまで廃棄されてきた大量のOPTをより付加価値の高い製品へと転換し、資源の有効活用とプランテーション全体の収益性を高めることにつながります。こうした複合事業の取組みは、全世界で使われているパーム油の生産を支える、パームオイル産業の健全な発展に寄与するものと期待され、パーム油の主要生産国であるインドネシアやマレーシアでも事業機会の検討を実施しております。

今回の契約締結は、バイオリファイナリー技術を有するGEIと、2050 年までに発電事業のカーボンニュートラルの実現を目指すJパワーが、OPTを活用した複合事業に関する検討を共同で実施するにあたり、合意に至ったものです。

詳細は以下をご覧ください。
Green Earth Instituteプレスリリース

(※1) USDepartmentofAgriculture”WorldMarketsandTrade
(※2) OilPalmTrunk(オイルパーム廃木)