インスパイアは事業開発そのものを事業とし、2000年の設立以来一貫して、世界にまだ拡がっていないイノベーティブな価値を産み出そうとしているアントレプレナーに寄り添って、様々な事業を具現化し、拡大して参りました。ベンチャー企業を創業して奮闘しているアントレプレナーの場合でも、地域経済を牽引する老舗企業や大企業等の新規事業開発を担当する社内アントレプレナーの場合でも、インスパイアのメンバーが一体となってチームを形成して、経営課題も現場最前線で起きるインシデントも、あらゆる問題を一緒に
解決することがイノベーションを導く秘訣です。社会潮流の変化をつぶさに観察することで、事業の成長シナリオ仮説を構築し、その実現のためのファイナンス・プランを策定。事業ありきのファイナンスは、その成長を歪なものにしません。時には、ベンチャー企業と大企業との資本業務提携をアレンジすることで、前者には事業リソースの拡充と売上をもたらし、後者には事業課題の解決策をもたらすことも行います。すなわち、ビジネスにおいても「相利共生」関係をデザインするべく、インスパイアが触媒の役割を担いながら、新たな事業を次々に生み出していく有機的な相利共生ネットワークを構築しているのです。
インスパイアは、他者がやらないことこそ「世をおもしろく」すると信じ、革新的な着想で新たな価値創出に取り組むアントレプレナーに伴走します。そして、世の中に拡がっていないビジネスを着実に成功に導くために必要なあらゆる経営リソースを適時適切に提供します。
経営リソースの3要素である「ひと、もの、おかね」のうち、リスクマネー(おかね)の提供についてファイナンスの観点で補足するならば、主に自己勘定を活用することでシード/アーリーステージをカバーし、グロースステージをファンドでカバーして参りました。
インスパイアは社会潮流の変化に即した独自のテーマを見出し、自らの経営リソースだけではその実現が難しいと判断したときにだけファンドを組成します。創業以来のファンド設立数はごくわずかですが、ファンドを組成する場合には、しばしば日本初という形容詞がつくことになります。資金共有面においても「革新」を続けているのです。
インスパイアが2014年に設立したPNB-INSPiRE Ethical Fund 1は、東南アジアの成長を日本にも取り込むべく、日本企業の海外展開を支援することで成熟期を迎えた日本のさらなる発展に資する企業の創出を目指して来ました。ファンドに出資を頂いた国内10地域の地方銀行に、地域経済の一翼を担ってきた企業の中で海外での事業開発余地のある企業を紹介頂くことによって、「東京のカタカナの社名の会社でファンドをやっている”ハゲタカ”のような人々ではないのか」という誤解を解き、その経営層との深いコミュニケーションをすることが可能となりました。
インスパイアは、世界に新しい価値を提供しようとしている起業家や事業シーズに誰よりも早く出会うことができる先進的な取り組みを行っている大学・研究機関との独自の連携を実現。世界各地から日本に来ている研究者や留学生の視点を事業開発にも取り込む機会を協業パートナー企業に提供して、新たな補助線を見出すとともに、研究者や留学生には具体的な研究テーマを提供。産学における相利共生関係によるインタラクションが、イノベーションを加速させる仕掛けに進化しています。
インスパイアは、ファイナンスは常に事業に寄り添うべきものと考えているため、世界に新しい価値を提供しようとしている起業家・法人・機関に〈伴走〉することを旨に、ファイナンス主導ではなく、事業に立脚したフレキシブルな資本構成を考案して参りました。その結果、対象企業へのシンプルな出資にこだわらず、特定の事業分野を担う戦略子会社をジョイント・ベンチャー形式で設立したり、会社分割によって、本体の資本政策とは独立した自由度の高い資本政策を取り入れることができる子会社を設立したり、オールジャパンの専門企業群と海外企業との合弁現法を設立するなど、様々な〈事業伴走〉型 資本構成を実践しています。
インスパイアは、世界に新しい価値を提供しようとしている起業家・法人・機関に〈伴走〉することを旨に、取締役会参画のみならず、経営幹部・社員との定例会議はもちろん、随時のオンライン会議やグループチャットによる即時情報共有などの緻密なコミュニケーションを行い、市場観察に基づく経営補助線の提供、国内外の戦略パートナーや営業先の開拓、金融機関との折衝、管理部門の補強など、経営層と現場の双方に並行して事業開発支援を行います。同時に、代表取締役社長を15年以上務めている高槻亮輔みずからが出資先企業の社長に日常的にナッジを提供しながら完全伴走することで、事業運営/経営に深くコミットしています。